頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
【千哉side】
「あの女の子かわいいなぁ~。スタイルいいわー」
「うるせー女たらし」
「たらしじゃない。女の子が好きなだけだ」
「それをたらしって言うんだろ」
昼休みの教室で俺は廊下を通り過ぎる女の子達を眺める。
基本的に特定の女の子をつくらないタイプ。
でも俺を初めて惑わした女の子がいた。
「あっ!朱音ちゃん……」
「ちなってさぁ、朱音にだけ敏感に反応するよな」
「えっ、いや……別にそんなんじゃねーよ?」
朱音には心底惚れた。
あんな態度でサバサバした性格の女の子は初めてだから。
好きって言葉じゃおさまんないくらい好き。