頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
階段の下で彼女を呼び止めれば、びっくりした顔で僕を見詰める。
「カケル……!」
久しぶりに真梨さんに名前を呼ばれた……。
それだけで嬉しくなる僕は、相当貴女に惚れてるみたいです。
「カケル!何でいるの!?講義の時間……違うでしょ?」
「真梨さん……貴女に伝えたいことがあり待ってました」
「へっ……?」
気の抜けた声で階段を駆け降り、僕の前に立つ。
「前に真梨さんが、女の子に不自由してないと僕に言いましたよね?」
「あ………うん。言ったね……」
「女の子に不自由してますよ。真梨さんが来てくれなかったので」
「カケル……」
目の前の彼女は、大きな瞳に涙を溜めて今にも泣きそうな顔をする。
真梨さんには涙よりも笑顔が似合います。