頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
紬が言うパチパチする花火を俺もやってみる。
黄色と赤が混じった感じでキレイ。
「写真撮るの?」
「うん!夏休み明け朱音に見せる~」
「写真、俺も入れて」
「いいよ!」
二人で花火を近くに寄せれば、自然と距離が縮まる。
紬のいい匂いが鼻をかすめた。
カシャッと音がして、ご満悦な紬を見てれば俺も満足。
さて……そろそろ本題。
「あのさ……紬。話あるんだけど」
「ん?どうしたの?」
「あ……ほら。線香花火やるべ」
「まだ残ってるよ?」
「いいから。俺、線香花火好きなの」
変な嘘ついて、紬の右手に線香花火を持たせる。
俺の右手にも線香花火。
緊張のせいか手が小刻みに震えた。