頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
渋々カギを開けると、すごい勢いで家の中に入って来る風真。
そして、ボサボサのあたしをふわっと抱きしめた。
鼻をかすめる風真の香水の匂いが、あたしを落ち着かせる。
「ごめん……。すぐ会いたくなる」
「来るなら……ちゃんとしてたのに……」
「そのままの紬見れんのって、幼なじみの特権だわ~」
相手が風真じゃなかったら、こんな姿見せたくないけど……
風真だから安心できるっていうか、何というか……。
「紬寝起き?」
「お察しの通り……」
「ご飯まだか。俺も腹減った」
「遠回しに何か作れってこと!?」
「お察しの通り~♪」
勉強できないくせに、こういうとこだけ頭の回転が早いんだから!
あたし料理とかできないし……。