頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
大人びた夜
【風真side】
修学旅行3日目の夜。
ネオンがキラキラ光り、目がチカチカするほどの街を歩く。
もちろん隣には紬がいて、ちなと朱音。
「すっごいキレイ!ねぇ、紬!写真撮ろうよ~♪」
「いいよ!あ、風真~。写真撮って?」
「んな、ダラダラしてたら置いてかれっぞ」
「撮って?」
「………はい」
紬の上目遣い笑顔攻撃に見事完敗。
やっぱ、俺は紬にはかなわない。
自分が情けなくなるほど。
4人で歩いていると、決められた街の範囲だけで自由時間になる。
たった一時間……。
「紬。一緒にまわろ」
「えっ……で、でも朱音がっ…」
「いいから!俺とデートしよ」
「ちょっと!?今日の風真……強引……」
紬の手を引っ張り俺に引き寄せる。
ガミガミ怒る朱音と、顔をほころばせるちな。
ちなの願い……1つくらい聞いてやらねぇこともない。