頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
支えなきゃ……!
と思った瞬間、俺の目に入ってくる金髪。
「大丈夫?ケガしたら危ねぇよ?」
「あ……あ、ありがとう、ございます……」
片手で紬の腰を支えて顔の距離が異常に近い。
俺の紬に何してんだよ!?
このチャラ男。
「あ……彼氏さん?ダメじゃん。彼女守んないと」
「分かってるっつーの!てか、お前何年?誰だよ?」
「1年生の嘉瀬璃玖(Kase Riku)でーすっ。あ、先輩ならすんませんしたー」
「2年にタメ口はねぇーだろ。生意気」
正直、タメ口にイライラしてるんじゃない。
紬に触れたことに対してイライラしてる。
そんなカリカリする俺の前に立って止める紬にさえイライラ………。
「あたしを助けてくれたんだよ!?そんな言い方ないんじゃない!?バカ!」
「はぁ!?お前だって何ドジしてんだよ!」
たまに始まる幼なじみ恒例の口喧嘩。
こんなこと言いたいんじゃないのに。