頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~



心で思ってることと全然違うことを言葉にしてしまうガキな俺。


それを楽しそうに見て、いくつもピアスが付いた左耳を触る嘉瀬。


「まぁまぁ、そんなカリカリしないで……仲良くしよーよ。先輩」

「思ってもいないこと言うな!」

「うわっ!俺、怖い先輩苦手だなぁ~。ねぇ、名前教えて?」

「さ、西園紬……」


紬の側で囁いてニコニコ笑う。


紬も反応して頬を赤く染めた。


「……行くぞ…」


紬の腕を引っ張って急いで会議室から出る。


怒って文句言ってる紬なんて知らない。


「ちょっと待ってよ!なんで怒ってんの……助けてくれただけなのに……」

「……それで喜ぶお前に腹立ってんの。ここまで言えば分かる?」


冷たく言い放てば、泣きそうな目で俺を見上げた。


なんで俺を見る時は悲しそうな顔すんの?


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