頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
金髪くんの誘惑
【紬side】
全然つまんない………
風真がいないと楽しいことも全く楽しくないよ……。
隣からいなくなって初めて気付く風真の存在と大切さ。
文化祭当日。
友達同士やカップルで盛り上がるはずなのに、あたしはこれっぽっちも楽しくない。
あれから風真とは話してもいないし、目を会わせてもないから………。
「紬~♪文化祭一緒に回んない?よかったらさっ!」
「朱音!文化祭っ………」
いつもより化粧濃いめで張り切ってる朱音の隣を見れば、顔を緩ませっぱなしの日波くん。
付き合うと付き合わないの狭間にいる二人。
「あたしー……これから委員の仕事あるから!ほんとごめんね~」
「え~……つーまーんーなーい!あ、ってか最近風真と話した?」
「風真…?」
久しぶりに言った「風真」って名前。
ダメ。
朱音には……朱音には強がんないと。
心配かけたくないからさ。