頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
恐る恐る後ろを見ると、ニヤッと妖艶に笑う璃玖くん。
璃玖くんが璃玖くんじゃない……。
あたし……ピンチかもしれない。
「………そんなびびんないでよ。俺、恐いことしないし」
「び、びびってない。出るからそこどいて」
「そのお願い聞けないなぁ~。だって、そういうとこ好きなんだもん♪」
「は?何言ってんの?」
一歩一歩………
ゆっくりあたしへと距離を縮める。
それと同時に募る初めて経験する恐怖感。
ダメ……弱さ見せて泣いたら終わりだ……。
「へ~……随分と余裕なんじゃん?その強がってるとこ好き」
「それはどうも。でも生憎彼氏いるからさ……ごめんなさいっ」
あたしが冷静を装って頭を下げると、ぐっと手を力強く引っ張られる。
「ちょっ……何すんの!?離してっ…」
男の力に叶うはずもなく保健室のベッドに押し倒されたあたし。
ヤバイ………
どうしよう……ほんとに、ほんとに……
恐い。
助けて……誰か…。