頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~



端正な顔立ちで笑う。


きっと、この笑顔に何人もの女の子が騙されてきたんだ………。


「彼氏さんとはもうヤった?俺で予行演習しとく?」

「やめて……。本気で言ってんの?」

「俺は、紬さんにはいつでも本気。好きな子に本気んなって悪い?」

「良いも悪いも………こんなやり方じゃ、あたしは落ちない」


恐い。


恐いよ。


だから負けたくなくて、目線は一切逸らさないで話す。


「じゃあさ………無理矢理にでも落としていい?」

「いいって言うわけないじゃん……」

「ごめんね紬さん……。ほんとに…すっげー好きだよ……」


あたしの唇に重なる璃玖くんの唇。


最低だ………


風真がいるのに最低だ……。


この強引なキスは、すごく切ない。


風真……助けて。


< 88 / 281 >

この作品をシェア

pagetop