頼る甘える好きになる~幼なじみと絶賛両思い中!~
ニヤニヤ笑う俺の友達、日波千哉(Hinami Tinari)。通称ちな。
ワックスできっちり固めた長めの髪に大きな目は、まさにイケメン。
「彼女いんのになぁ~……罪な男だぜっ」
「うっせーよ。女たらしのちなに言われなくねぇ」
「俺は女の子に優しいだけ。……西園って意外とかわいいよな」
ニヤッと笑って紬を見るちな。
とっさに俺が出た言葉。
「紬はダメだ……」
「え?彼氏いんの?」
「いねぇけど……。紬のこと…傷付けんなよ?」
「わ、分かってるっつーの」
紬を傷付けるヤツは、ちなだろうと許さない。
あの時から俺が守ってやるって決めたから。
俺は紬に頼ってばっかだから、守るくらいして当たり前。