君が教えてくれたこと
15歳の僕
祖父母の家から少しの所にある中学に転校した。
先生と一緒に教室に入る。
「蒼野悠斗くんだ。分からない事だらけだと思うから色々教えてあげてくれ」
ガヤガヤとする教室。
俺の事を睨む生徒が1人もいなかった。
「よろしく...お願いします...」
ぺこ、と頭を下げると俺は指定された席に着いた。
HRが終わり、俺の所にはクラスの大半がどっと来た。
「何処から来たんだ?」
俺は沢山の生徒に囲まれ質問攻めにされる。
「東京」
「俺、春川 よろしくな!」
「俺は、山田!」
「ねえ、東京ってやっぱり車がいっぱい?」
「ビルもすごいんだろ」
「よろしくな!蒼野!」
誰も俺の事を軽蔑しない。
「よ..ろしく」