夜蝶 Ⅱ



その言葉にドクンっと
強く脈打ったのが分かった。



昴「なんか行方不明とか死亡説とか
  裏の情報網が回って来てさ。

  族からスッパリ足洗った俺にまで
  そんな噂回ってくんだぜ?


  なぁ…お前なら知ってるよな?」



淡々と顔色を変えずに話す。
まるで誘導尋問されているみたい。



そりゃそうだよね。



こいつはあたしが夜蝶だって
知ってるんだもんね。



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