夜蝶 Ⅱ



昴「お前は殺しちゃいない。



  なのに俺のように犯罪者にされてる
  お前がいた。感情を失くしたお前が



  俺は今のうのうと親のすねかじって
  社会復帰なんてクソみたいに思ってさ


  
  でもお前はすねをかじる親がいない
  弱音を吐きたくても吐く人がいない
  

  俺が奪ってしまったから…。
  だからお前は…」



そう言うと五百蔵は俯いた。



肩を震わせ、こぶしを握り
歯を食いしばっていた。



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