夜蝶 Ⅱ
美「もう…昴くんは卒業しても
いいんじゃないかな?
森山さんから。」
昴「卒業?」
美「そう…卒業。
森山さんは求めてる人の元へ行って
昴くんは森山さんを見送る。」
俺が愛美を見送る…
愛美をあいつに託す…
フッ…
昴「それ、愛美が卒業じゃんかよ…
俺は見送るだけなんだから…。」
美「やっと笑ったね。
あたしは昴くんから卒業しないから」
昴「卒業されたら困る。
……一生側にいてくれよ…。」
ボソッと言った言葉。
届いたかわからねぇけど
俯く俺の頭を優しく撫でてくれた。