バース(アイシテルside伸也)
次の日、“Shot”に初めて訪れた。
入った瞬間感じる、店内の異様な雰囲気。
昼間だっていうのに薄暗い店内に、頭が割れそうなほど大音量の音楽が流れている。
そして、何よりも驚いたのが……
定員が殆どいない。
近くでモップ掃除をしている男に話を聞くと、ここに酒を飲みに来る奴は殆どいない。
だから、店さえ開けておけばいいという。
俺はそこで働いていた3人の男に声をかけ、俺の下で働く気があるかどうかを確認すると、3人とも首を横に振った。
今日までの給料を支払い、やめてもらった。