バース(アイシテルside伸也)
15歳の俺は毎日街へ出ては喧嘩を繰り返す。
一人で喧嘩する日もあれば、遼が一緒って日もある。
肩がぶつかれば喧嘩を売り、売られた喧嘩は必ず相手になる。
寂しい…
悲しい…
苦しい…
怖い…
助けて…
この時の俺の感情はすべて怒りとなって拳に注がれた。
誰かを殴りつけることで、感情を放出することしか出来なかった。
相手がナイフを持っていたり、そっち系の奴に絡まれたり……
そんな時は「ここで死ぬかもな」って思っていたけど、死ぬことは怖くなかった。
いつ死んだっていい。
ただ、自分で命を絶つ勇気がないだけで、生きていることになんて何の未練もない。
そう思ってるわりに俺は図太いんだよな……
こんな命必要ないのに。