バース(アイシテルside伸也)


毎日が喧嘩で始まり喧嘩で終わる。



「シン~喧嘩ばっかりしてないで遊ぼうぜ」



「あ?!」



「話しかけただけで威嚇するなって」



何が面白いんだか知らねぇけど、コイツはいつも笑ってる。



ヘラヘラといつだって笑顔だった。



俺はいつから笑ってないだろう?



腹を抱えて笑ったことなんてあっただろうか?



「シン。今日は俺に付き合え!!喧嘩以外にも楽しいこと教えてやるよ」



「別にいい」



「そう言わずに来いって」



拒む俺を遼は無理やり連れて行った。



先輩達の溜まり場という場所に……



そこは倉庫みたいな建物で、改造された高級車やバイクが止まっている。



時代遅れの暴走族とか言わないよな?



ここまで来たら俺だってさすがに諦めた。



抵抗するのをやめ、大人しく遼の後へと続く。


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