バース(アイシテルside伸也)
怒りで震えた声で
「亜美は強いな」
「辛かっただろう」
「怖かっただろう」
「これからは一人じゃない」
「我慢しなくていい」
俺は言葉を続ける。
たまらなかった……
この街も、ここにいる人間も、何も知らずに訪れて犯された。
自業自得。
なんて思っていた俺自身も、亜美をこんな目に合わせた奴等も憎くてたまらなかった。
俺の言葉に始めて亜美が涙を流す。
俺の胸に蹲りながら。