バース(アイシテルside伸也)
心ではこれで充分だと思いながらも、亜美の肌に触れると理性を保てない俺。
こんなどうしようもない自分が嫌になるけど……
責任は取る。
お前が恐怖に怯えても、俺がすべて抱えてやる。
だから、お前のすべてを俺にくれないか?
「亜美、入れるぞ」
「う、うん……」
亜美と重なった瞬間に、俺は涙が溢れてきそうだった。
今まで抱いた女とは違う。
心から思える相手との行為がこんなにも感動的だとは知らなかった。
「亜美……」
「亜美、アイシテル」
耳元でそう囁く俺に、涙を零す亜美。
“アイシテル”
自然とこの言葉が溢れ出てきた。
俺の心に蓄積された亜美への想いが“アイシテル”って言葉になって零れ落ちる。
亜美……。
アイシテル。