バース(ｱｲｼﾃﾙside伸也)

亜美が今の家をでなければいけないため、マンションの一室を使っていいと、こたぁからの伝言を聞いて……



亜美がどんな返答をしたのか、気になって仕方のない俺は溜り場へと顔を出した。



「お疲れーっす」



玄関にはカズの手を引くこたぁ。



俺はこたぁの表情と玄関に並べてある靴を見て、亜美と佑が来ていることを知らされる。



「決まったか？」



「決まってないんすよ」



亜美がどんな返答をしたのか、すぐに聞きたい俺はその場でこたぁに確認をした。



けれど、こたぁの口から出たのは、俺の欲しい言葉じゃない。



ドタドタ


バタン



話に割って入ってくるかのように、佑が勢い良く扉を開けた。



そして、すごい剣幕で


「俺が面倒みます。伸也さんは心配しないで下さい」


と俺を睨み付ける。



「そうか」



「亜美をこれ以上苦しめないでください。俺が守ります」