バース(アイシテルside伸也)

「それともう一つだけ、言わなければならないことがある」



「条件か?」



この男は昔からこんなに優しい目をしていただろうか?



目が合うたびに、穏やかな瞳に安心感さえ感じる。



「条件だなんて強制的なものではない。すべて、俺の願望だ」



「なんだよ?」



「見合いをして欲しい」



「見合い?」



「あぁ」

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