バース(アイシテルside伸也)
立ち上がった俺の腕を掴む遼。
「レイカとは付き合ってねぇよ。そう言っても信じないだろ?」
鬱陶しい。
誰と誰が付き合っているなんて話聞いてどうするんだよ。
女でもあるまいし、そんな話にしか興味を持てない奴らにますます腹が立つ。
イライラしながら俺はレイカに連絡した。
「はい。珍しいわね。どうしたの?」
「今日会えないか?」
「仕事が入ってるけど急用?」
「急用なわけではないけど、早く聞きたいことがある」
「そう。なら休むからいつもの場所で」
そう言ってレイカは一方的に電話を切った。