バース(アイシテルside伸也)
康さんが死ぬはずなんてない。
でも、遼の姿を見て、ふざけているなんて思えなかった。
「嘘だろ……」
「みんな倉庫に集まってる」
「行くぞ」
泣き崩れる遼を引きずるように倉庫へと向かった。
一週間前に話をしたばかり。
どうしたっていうんだよ?
倉庫への道のりがやけに長い……
康さんの言葉を思い出すたびに涙が溢れてとまらない。
「お前が泣いてるから、俺まで……」
遼は小さな子供のように俺の腕にしがみ付き泣きじゃくる。