私が俺で、俺が私!?
話を聞いていなかった私は、当然分からない。


だが、聞いていないと言うのが嫌な私は、つい

「分かった」


と言ってしまった。


「じゃ、この問題解いて?」


私は、問題を見た瞬間無理だと思った。


嫌いな数式がいっぱい並んでいて意味が分からない。



「…………………………………………」


無言になってしまった。



「やっぱ、聞いてなかっただろー」


「えっ、バレてた??」


心の中で言ったつもりがつい口を出ていた。


「バレてたじゃねーよ。お前、俺が話してるときに違うこと考えてただろー」



< 45 / 117 >

この作品をシェア

pagetop