【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
ドキドキドキドキ。
蓮の優しく響く低い声が、
私の心の中に染みこむ。
4年前の蓮とは違うかっこいい男の人になった蓮の声が。
「ありがと……蓮…」
私は、深呼吸をしてまた唇を開いた。
「私、蓮にどう思われてるかは…分からないけど…
私、多分……いや絶対、初めて蓮と会った時か、ら……」
なんだか胸が締め付けられる。
「優愛……」
俯いてしまった私の頭をクシャクシャと
撫でてくれた蓮。
「……す、好きな、の………」
「え?」
「わ、たし蓮の事…大好き……なの。」
い、言えた………