【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「…優愛っ」
蓮の声からして、驚いている声だった。
「…ごめん。こんなの突然言われてもって感じだよね。」
私は、はははと笑いながら、
ベッドから立ち上がり学習机の方に向かって
机の上に散乱していた紙をまとめた。
後ろから規則正しく小さな足音が聞こえた。
蓮が私の方に歩いてきている……
横に垂れた髪の毛を耳にかけたと同時に
私はぬくもりに包まれた。
私の前には蓮のゴツゴツした大きな胸があった。
蓮の匂いが私に安心感を覚えさせる。
「優愛。俺もだよ…俺もお前が好きだ…」