【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
それから家の中は冷たくなってしまった。
お父さん、お兄ちゃんと私の3人家族に
なってしまってからは、
私はみんなと、深い会話をしなくなった。
私もお父さんもお兄ちゃんも、
お母さんの話をしなかった。
多分1番は私のため。
その話をすれば私があの情景を思い出すから。
お兄ちゃんは出来るだけ、
楽しい話題を持ってきてくれて。
お父さんはお兄ちゃんの話に笑顔で相槌を打つだけ。
私は黙って目の前のご飯を食べてた。
そんな時期が中3まで続いて、
お兄ちゃんは私が高1になる頃に家を出た。