【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「教えてくれてありがとな。優愛。」
そう言い、立ち上がる蓮。
私も、続いて立ち上がった。
――ぎゅっ
制服のスカートを直していると
突然体にぬくもりを感じた。
「ごめんな……優愛。」
そう、何度も謝り続ける蓮。
分からない……
蓮は何も悪くないのに………
どうして………
「蓮?どうして…」
「なんとなく……だな。」
蓮は私の体を強く抱きしめた。
「俺は居なくなんねえからな。」
と、小さく呟く蓮の言葉に私の胸はグッとなった。