【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「かっこいいと思わない?」
「……」
「あ、優愛は早瀬くんだもんねー」
と冷やかすように言う桃菜。
「…池田くんもかっこいいよね。」
私は小さくそう呟いて、
生徒が集まっているところに歩き出した。
「あー待ってよー」
桃菜の声を背に止まらずに歩き進めた。
そして、みんなの元にたどり着き
並ぶと隣の潤くんは私に話しかけてきた。
「なぁ、」
「ん?」
「昼さ一緒に食っていい?」
潤くんからは意外な言葉過ぎて
笑いそうになったのをこらえながら
「もちろん」と答えた。
潤くんはニッコリ笑って、
「ありがとう」と言って、前を向いた。
そうだよね……
蓮が、休んでるもんね………
なんて思っていると体育の授業が始まった。