【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「れ、蓮……」
蓮は灰色の上下スウェットで、
髪の毛は寝癖がついた状態。
まるでたった今起きました。みたいな感じで
私の前に現れた。
「優愛、ありがと。どうぞ。」
そう言って私を部屋へと招いてくれた。
私は靴を脱ぐ前に、
蓮に買ったケーキの箱を渡した。
「こ、これ、2人で食べようと思って……」
「うん。じゃあ、準備するよ。
リビングに入ってソファーに座ってて。」
そう言って先にリビングに入って言った蓮。
私も靴を脱ぎ、用意されたスリッパを履いて、
リビングに入った。
初めて来た蓮の1人暮しの家。
白黒でまとめられた綺麗なリビング。
こんなに、広い所で1人で住んでるんだ……
なんて思いながら言われたソファーに座った。