【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
私がケーキをお皿に出すと、
蓮はサッと、チョコレートケーキの乗ったお皿を
手に取り、無邪気な子供のようにクシャッと笑った。
「これ、俺が好きなヤツだ!!!」
本当に子供のようにはしゃぐ蓮。
「優愛ありがとっ!熱なんて吹っ飛んだよ!」
そう言って勢い良くケーキに飛びつく蓮。
「じゃあ、私も食べよっと!いただきまーす!」
私達2人は笑いながら、「美味い」と連発しながら、
ケーキをあっという間に食べてしまった。
「はぁー美味かったー。」
「美味しかったね!」
それから他愛もない話をし、笑い合い。
私は本当に蓮の彼女になったんだ………
なれたんだ………
酷いすれ違いから、恋人になれた私達。
恋人になれて浮かれていた私は、
笑い合っている時間が続くと、
これからも一緒に居られると、
―――思っていた…………