【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
お弁当を食べ終わり、
午後の授業に出ていた私は
心と考えが一致しないイライラに襲われた。
「……この問題を………」
先生の声だって頭には残らずすぐに消えてしまう。
私の頭には他の女の子たちに
話しかけられている蓮の事がグルグルしている。
ビューっと閉まっている窓の隙間から
冷たい風が入ってきた。
チラッと外を見ると雪が降っていた。
地面に落ちるとすぐ消えてしまう雪が。
「……っ」
なぜかその雪を見ると胸がギュッとなった。
涙が出そうになり、思わず唇を噛み締めた。