【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「か、帰るぞ優愛っ!!」
そう言った蓮は私の腕を掴みドカドカと教室を出た。
「ちょっ………蓮っ!!」
私は蓮の歩幅に合わせて歩いてるため、
足が縺(もつ)れそうだった。
学校を後にすると、蓮の足の動きは弱まり、
私の歩幅に合わせてくれた。
「ごめん。」
と一言謝る蓮に私は、「いいよ」と声をかけた。
そして、2人で並んで私の家に向かう途中、
歩きながら蓮に突然キスをされ、
そこから家まで顔を上げることができなかった。
「優愛、着いたぞ?おーい。」
「はっ!!ご、ごめん」
私は、蓮に呼ばれ現実世界に戻った。
そして、蓮を部屋に招き、
ケーキを作り始めた。
朝、スポンジケーキと生クリームを
作っていたため後は飾り付けだけだった。
完成したケーキを冷蔵庫に入れて、
夕飯を食べるために蓮を呼びに部屋へ向かった。
そして、お父さんも交えて3人でお父さんの手料理を食べた。