【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
食器を洗い終えた私は部屋に戻り、
ベッドに仰向けに寝転んだ。
「……お父さん、私、蓮の事を大切にするよ。」
そう呟いて部屋の電気に
ブレスレットをしてある方の手を翳(かざ)した。
~♪~♪~
と、余韻に浸っていると、
ケータイが鳴り出した。
ディスプレイには【蓮】の文字。
電話だった。
「…もしもし?」
『今、家に着いた。今日はありがとな。』
「そっか!……ううん。こっちこそありがと……」
『じゃ、おやすみ。』
「うん。おやすみ」
私たちの電話は、5分10分の事だったけど、
凄くいい夢が見られそうだった………