【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「……っ」
「なんだよ。顔真っ赤にして…」
蓮は右手で私が座る椅子を押さえて、
左手で顔を隠した。
「お前、俺を見過ぎ……照れんだろうよ。」
と言葉を発した蓮は顔を真っ赤にしていた。
「…あ、ごめん。」
「いいよ。でも後でおしおきだな。」
そう言ってニヤッと笑う蓮。
そんな蓮の顔にドキッとした。
そしてしばらく、
バスに揺られていると
蓮が【次降ります】のボタンを押し
バス停で降りた。
「ちょっと歩くけどいいか?」
「うん。平気だよ!!」
と私は笑ってそう言うと蓮は
「無理すんなよ」とでも言うように
私の頭を優しく撫でた。