【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「んじゃ、そろそろ行くか。…立てるか?」
蓮が手を差し伸べてくれたおかげでなんとか
立ち上がった。
「おんぶしようか?」
そう言って、蓮は私の前に座った。
「ありがと……」
私は蓮に甘えて背中に乗った。
蓮は軽々と立ち上がり私の荷物、
蓮の荷物を一人で持ってくれた。
「お、重くない?」
「重くないよ。てか、ちゃんと掴まってろよ?」
蓮がそう言うから、私はぎゅっと後ろからしがみついた。