【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
そして部屋に戻ってから
交代で温泉に入った。
「あ、蓮ただいまー!入ってきてね!」
私は、そう声をかけて
荷物を置いている場所に行って座った。
「じゃ、行ってくる」
そう言った蓮は扉を開けて部屋を出て行った。
1人になったこの部屋は広く感じられた。
さっきまで2人でいたから気づかなかったけど、
すごく広くて1人にはすごくもったいない気がした。
カバンの中を整頓していると
私のではない携帯音が鳴り響いた。
~♪~♪~
机の上に出しっぱなしにされている
蓮の携帯の画面をチラッと見た。
「…親父……?お父さんから電話…」
どうしよう。
そんなことを考えあわあわしていると
電話の音が途中で途切れた。