【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
ベランダに出た蓮は誰かに電話をかけたようだった。
きっとさっきかけてきていたお父さんだよね?
部屋から蓮の様子を見ていると、
蓮は少し怒っているように見えた。
今日一日の蓮の様子が
おかしかったのって、
さっきのメールやお父さんからの電話のせいなの??
私は、蓮の後ろ姿を愛おしそうに見つめて
布団の中に入った。
しばらくしてからベランダの扉が開かれる音が聞こえた。
「悪いな。優愛…寝たか?」
と私の隣に座って私の頭を撫でながらそう言う蓮。
私は返事をせずに寝たフリをした。
「寝たのか………ごめん優愛。ほんとに…」
蓮は私にそう謝って、
おでこにキスをし私の隣に敷かれている布団に入った。