【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
翌朝、私が目覚めると隣に蓮は居なかった。
「……っ蓮っ!?」
私は、驚いて飛び起きた。
「蓮……?どこ……?」
キョロキョロすると、
ベランダに蓮の姿はあった。
蓮の姿を見つけた私はホッとして、
安堵のため息をついた。
私に気づいたのか、
蓮はベランダから部屋に戻ってきた。
「起きたか…?おはよ」
そう言って、私の頭をそっと撫でる蓮。
ん?
私は、蓮の手に違和感を覚えた。
いつも、優しい蓮の余裕のある手のはず。
なのに、今のは少し震えた蓮の余裕のない手。
ど、どうしたんだろう。
昨日といい今といい。
最近の蓮は異常なほどおかしい………