【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「朝食いに行けるか?」
と、蓮は私の顔を見ずにそう言った。
私は、「うん」と言いながら小さく頷いた。
そして、お互いに私服に着替えて、
朝食を食べるためにまた昨日の夕飯と同じ場所に向かった。
「あ、朝もバイキングなんだねー」
私が少し明るく言うと蓮は私の顔を見て、
「だな。」と呟いた。
そして私に向けられた蓮の笑顔は
いつもの蓮の優しい笑顔だった。
そして、食べたいものを好きなだけ取って、
決められた席に座る。
机の上には、【早瀬様2名】
と書かれた札が置かれていて
私の心はなんだか嬉しくて騒ぎ出した。
「いただきます。」
蓮も戻ってきたところで
食べ始めた。