【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「今日こそ水族館行くか!」
チェックアウトをして、旅館を出た時、
蓮がそう私に尋ねた。
私は、躊躇いなく笑顔で頷いた。
そして、少し距離があるからバスで移動する事に。
バスの中にはこれから部活に向かう学生や、
会社に遅れそうで時間を気にしている会社員。
私達みたいにデートに行こうとしてるカップルなど、
様々な人がいた。
そして、昨日のように満員だった。
「優愛掴まっとけよ?」
と、蓮は私の手を掴んで蓮のつり革を持つ腕に乗せた。
「あ、ありがとう………」
蓮と向かい合わせになっているから、
すごく恥ずかしい………。
見慣れたはずの顔なのに……