【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「次降りるぞ?」
と小さく声をかけてくれた蓮。
「うん。わかった。」
顔を上げることなく返事をした。
そして、降りる駅に着いた時、
蓮は私の手を大切なものを触るみたいに優しく
握ってくれた。
トクントクン
私の心臓が波打つ。
暖かい蓮の手が私の気持ちを高める。
熱い………。
私本当に蓮が好きなんだ………。
そう改めるともっともっと顔が茹でダコの様になる。
「優愛しんどいのか?顔赤いけど…」
「う、ううん。そんなわけない!
あ、水族館だぁ!行こ行こ!!」
私は、そう言って一人ではしゃいだ。
い、痛いよ、
私、痛すぎるわ………