【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「これ、大切にするね!!」
そういった私はそのキーホルダーを
ギュッと握りしめた。
そして、そのへんのベンチに座り2人で話した。
「蓮、今日はありがとっ。」
「まだ昼だぜ?」
「でも、昨日からずっとだから。」
「そっか。」
蓮は私の頭をポンポンと軽く叩いた。
「ずっと一緒に居られてよかった。」
思っていることが思わず言葉として出て、
びっくりした私は、両手で口を押さえた。
「ははは。嬉しいよ。
俺も良かったよ。お前と居られて。」
と私の頭をコテンと倒し蓮の肩にもたれるようになった。
そんな時………
「「あ。」」
雪が降り始めた。
こんな素敵な日に雪が降るなんて。
「“ホワイトクリスマス”だな。」
蓮は、私の顔を見てニコッと微笑んでくれた。