【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~




「これ、大切にするね!!」


そういった私はそのキーホルダーを
ギュッと握りしめた。


そして、そのへんのベンチに座り2人で話した。


「蓮、今日はありがとっ。」


「まだ昼だぜ?」


「でも、昨日からずっとだから。」


「そっか。」


蓮は私の頭をポンポンと軽く叩いた。


「ずっと一緒に居られてよかった。」


思っていることが思わず言葉として出て、
びっくりした私は、両手で口を押さえた。


「ははは。嬉しいよ。
俺も良かったよ。お前と居られて。」


と私の頭をコテンと倒し蓮の肩にもたれるようになった。

そんな時………




「「あ。」」



雪が降り始めた。



こんな素敵な日に雪が降るなんて。



「“ホワイトクリスマス”だな。」


蓮は、私の顔を見てニコッと微笑んでくれた。


< 186 / 287 >

この作品をシェア

pagetop