【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
今まで力の入っていた優愛の頭も、
体も、俺に預けるように力が抜けた。
「蓮。」
と、名前を呼ばれ俺の肩はビクっと震えた。
「ん?」
「好き。」
…………っ!
優愛の不意打ちの告白に俺はドキッとした。
そして、我慢ができず、
優愛にキスを落とした。
でも、キスをしてから思ったことがあった。
俺はこのまま優愛と、
――――恋人同士でいいのかと………
そう思った。
「もぅ…たくさん人いるのに。」
と顔を赤らめて俺の胸に顔を埋める優愛。
「ごめんごめん」
俺はそう謝ってギュッと抱きしめた。
―――優愛。ずっと好きだよ。
と心の中でもう一度言いながら……
*sideend