【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「電車が来たら寝ればいいよ。」
「うん、ありがとうっ。」
蓮は私にそう言ってくれた。
そして、しばらくすると電車がホームに入ってきた。
私達は電車に乗り込み、
今度は指定席じゃなかったから、
普通に座れるところを探し座った。
出発するなり窓一面の海が広がった。
海を背景に雪が降る絵のようで。
凄く幻想的だった。
――ガタンゴトン
と規則正しい揺れが眠気を誘った。
そして、知らない間に私は、
夢の世界へと引きこまれてしまった。