【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「え?ただ屋上に来たかっただけだし……」
「ねえ、ただ屋上に来るだけでなんで息切れてんの?」
「え?そんな事…」
「なんかあったんじゃないの?」
あ、ダメだ……
今優しくされると流されちゃう……
「何にもない……」
「じゃあ、なんで泣いてんだよ。」
「え?泣いてないけど。」
「は?じゃあ、何その目の下の水。」
私たちは空を見上げた。
「「雨……」」
梅雨の時期だから仕方ないけど、
こんな時に限って雨なんだよな……
涙でそうって思うと雨が降る。
まるで神様が“泣け”と言っているみたいに……