【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
私はイライラを鎮めるため、
グッと歯を食いしばり、耐えた。
自分の吐き出してしまいたい想いをこらえた。
そして、午前から2回目のチャイムがなった。
ということは…
1時間目が終わったという事。
私はそれでもまだ教室には戻れずにいた。
「ここにいたのね?きーのしたさーんっ」
私の前に現れたのは
姫井さんだった。
「姫井さん……」
「あ、ミユの事知ってるの??」
そう言って髪の毛をヒラッと後ろへ流した。
「知ってますよ。」
「ふーん。あ、そう言えば木下さんって、
蓮くんとどんな関係??」
「え。えーっと……」
“蓮の彼女です。”
ど、どうして出てこないの…??