【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
*蓮side



俺と優愛はクラスが離れた。


1番心配なのは池田と同じクラスだってこと。


俺らがずぶ濡れになったあの日、
池田にいろいろ言われた。


『木下さんが泣いてたの知ってるのか?』


『ほんとに木下さんの事を思ってるのか?』


『俺はフラれる覚悟で告白するから。』



そう言われた俺は雨の中屋上で池田に何も言えなかった。



そして、授業が全部終わった頃に、
俺の担任が探しに来て
その変な空気から抜け出すことができた。


あれからしばらく経ってから、
池田に放課後呼び出され、

優愛に告白したことを聞いた。

フラれた事も。


池田は“諦めたわけじゃない”と言ってたから
もっと心配だ………



そして、さっき優愛を連れて屋上に行ったけど、
姫井というクラスメイトに邪魔をされて、
“話さないといけない事”を話せずに教室に戻った。


潤にも何度も言われた。


高3になるまでにちゃんと話せよと。


出来るだけ早く話さないと
いけないのは分かっているけど、勇気がいる。


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