【完】雨音*涙音~すれ違う恋心~
「ごめんな。もっと早く来ていればな…」
「ううん。来てくれてありがとう。」
というか、“そういう事だから。”
ってミユちゃんに言ってたけれど……
「蓮、ミユちゃんになにか言われてたの?」
私がそう聞くと、
「まぁな」と言って私の手を握り歩き始めた。
「な、なんて言われたの??」
「告白されただけだよ。」
そ、そんなさらっと……
「そ、そうなんだ……」
「聞かないのか?俺がなんて言ったか。」
「聞かない。さっき言ってくれたじゃない……」
「え?」
私は立ち止まり深呼吸をしてから言った。
「“優愛は、俺のものだし、
俺は優愛のものだから。”って。そう言ってくれたから
満足なんだよ。私はっ!!」